西岩部屋おかみさんブログ

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2021/11/06 2年ぶりの福岡へ

11月6日
良いお天気に恵まれて、気持ちの良い朝。
近くに住む行司の一馬も合流し、いよいよ福岡へ乗り込みます。

令和2年3月入門の弟弟子たち4名は、初めての九州場所です。
段々世の中が元に戻り始め、たくさんの方々のご尽力により、お相撲さんたちも制限を設けながらではありますが、お陰様で、名古屋、九州と、また地方場所へ出られるようになりました。
不自由が一つ一つ晴れる毎に、コロナ禍になる前は当たり前だったことへの感謝が生まれます。

大変な時代に入門いたしましたが、コロナの時代と重なったことによる「経験不足」や「不自由」が、のちに活き、今後のお相撲さんとしての行事を、有り難みを持って丁寧に取り組める立派なお相撲さんになりますことを楽しみに思います。


地方へ出られなかった間も、変わらず、温かいお言葉を掛け続けてくださり、美味しい差し入れを送ってくださった全国の皆様のご恩に報いますよう、お相撲さんらしく元気に地方場所を務めてまいります。



淡々としていなければ、しんみりと寂しくなってしまいますので、さっぱりと見送りましたが、

↓  親方が振り向いてくれたり、




↓ お相撲さんたちが深々とお辞儀をしてくれる姿を見て、


とにかく怪我なく無事で帰ってきてね、と祈るばかりです。





平然といつも通り皆んなに手を振っていました娘は、部屋の中に入り、急に寂しくなったのか、私に背中を向けて座り、一人でポロポロと静かに泣き出しました。
19キロと重くなった娘を膝に乗せて抱き寄せますと、しばらくそのまま気の済むまで泣き、そこからスルッと離れ、自分の机に向かい、折り紙の裏に文章を書き出しました。

「さみしいけど、がんばる。」
という内容でした。


セロテープを輪っかして裏に貼り、冷蔵庫に貼り付け、気持ちを切り替えたように朝ごはんの支度を手伝ってくれました。

こうして娘も少しずつ強くなり、親としては嬉しいような寂しいような、複雑な思いです。
娘はいつまでも甘えていたいはず、というのは実はそうでもなくて、いつまでも甘やかせていたいのは、母としての私の気持ちだけなのかも知れないと、気付かされる次第です。
いずれは西岩部屋に来てくれているお相撲さんたちのように、親元を離れても、強く逞しく前を向いて生きていって欲しい。
お相撲さんたちを見習って、育って欲しいと思っています。


今日からお互い頑張りましょう!!