西岩部屋おかみさんブログ

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2020/03/05 君たちはどう生きるか


左から、
若金子
若大根原
東京都練馬区出身16歳
若田中
若箭原
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今年も、新弟子の皆んなに、この本を贈りました。
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『僕たちは、自分で自分を決定する力を持っている。
誤りを犯すこともある。しかし誤りから立ち直ることもできるのだ。』
この本の概念となっている言葉です。

相撲部屋に入門してすぐの、今の時期に読んで欲しいと思い、親方が名前を入れ、手渡しています。

あなた達は、相撲をするために西岩部屋に来たのだと思います。しかしそれと同時に、親元を離れ、学校という教育の場からも離れました。
西岩部屋で、常識、倫理、道徳を学び、立派な人間を目指し、中身からまず、お相撲さんらしくなって欲しいと願います。

14歳、15歳、16歳の子をお預かりするのです。
最初から何もかも聞き分け良く、順調にいくはずがありません。
既に親方に嘘をついてしまった子もいます。
当然、叱ります。
掃除を横着にしてしまった子もいます。
当然、全員でやり直しです。
まだなんにも分かっていません。最初は何が良くて何が悪いかも分からず、悪気なく問題を起こしてしまいます。

ここからこの子たちはどう生きていくのか。
私たちはどう育てていくのか。

親方の教育方針を軸とし、曲がったら指導する、また曲がったら指導する、根気よくその繰り返しです。


良い意味でどんどん叱られ慣れてください。
みんなの前で叱られること、謝ること、立ち直ること、それが身につけば、少々のことで逃げ出さなくなります。
いらないプライドを捨てることができ、間違いに気づいた時点で素直になれます。
この柔軟さが十代の魅力です。


厳しく叱られたとしても、次の日には元気に稽古場におりて、誰よりも稽古を頑張る。
そういう力士になってください。








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中学校ご卒業おめでとうございます。
卒業式には出ず、ここでの生活を選びました。

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同期がいることは、とても心強いことです。
頑張り抜けば、一生の友になるでしょう。
友を大切に。

この本の、
「6 雪の日の出来事」
「7 石段の思い出」には、友の意味が書かれています。




【西岩部屋公式ウェブサイト】