2月23日
西岩部屋3年目の春、
まだまだ親方がちゃんこ場に立つこともございます。
写真は、親方と、この日のちゃんこ番の八女の里、若龍星、若鳥海です。
『丈夫な体で長く力士でいたい』
全てはこの思いからです。
その根底にありましたのは、
育った部屋のちゃんこがとても美味しかったこと。
師匠、おかみさんが、自分たちのために拘って考えてくれていた。
準備は大変だったけど、、、。
笑いながら親方はそう振り返ります。
"本人と同様に奥様も勉強しなければ本気で食の大切さと向き合えません。奥様も必ず一緒に来てください。"
山田先生のもとを訪ねますときは、必ず二人で出掛けました。
現役を引退し、部屋を持ち、弟子を育てるようになり、親方はまた学びを進めています。
ただ単に大きな体を作るのでなく、ゆっくりじっくり先ずは体の中身を綺麗にしてから基礎の体を作ります。
部屋のメニューは、『まごわやさしい』食生活を心掛けています。
ま...豆類
ご...ごま
わ...わかめなどの海藻
や...野菜
さ...魚
し...椎茸、きのこ類
い...芋
お肉もしっかりいただきますが、その何倍も野菜を摂ります。
ご飯には玄米を混ぜています。
部屋の力士たちもすっかり玄米に慣れました。
プロテイン選びは、親方がかなり拘ったところです。
丈夫な体がなければ実力は出しきれません。
皆んなの体が丈夫に育っていく過程を見ていくことこそが、これからの喜びです。
さて、
親方は、「ちゃんこノート」を持った兄弟子たちに翌日のちゃんこの指導。
その頃私は、新弟子の子たちと、味の勉強です。
サラダを大部屋に運びます。
味見をし、何が入っているかを考え、答えていただきます。
ボウルを大部屋に持っていき、「今日は何でしょう!」と質問します。
ボウルの中を覗き込み、全員が「ほうれん草の胡麻和え!」と答えました。
はい、不正解です!
よく見てください。そして、差し入れの量も頭に浮かべて考えてください。
この日は、『春菊と小松菜の胡麻和え』をお手伝いしていただきました。
皆んなには、葉をほぐしながら、予めこちらで作った調味ダレを混ぜていって、量を調節し、丁度良い濃さの味に仕上げてもらいます。
一人一人、まずは調味ダレのみを味見してもらいました。
若田中「なんか醤油の味しかしいひん」
若大根原「いや、いろんな味がして美味しいです」
若金子「自分も美味しいと思います」
私「、、、。
この調味ダレは、お醤油とかお砂糖とか、他にもお出汁とか、、、いろいろ混ぜて、最後に親方に味見をしてもらってオッケーが出たから、こっちに持ってきたんだけど、、、。そうかぁ、お醤油の味しかしないかぁ、、、。」
若田中「え!ちゃいます、ちゃいます!ああ、どうしよう。美味しいです。すごく美味しいと思います。」
若箭原「あー、もう遅いわ、今から言うても。もう遅いわ、それは。」
若龍星と若松永。
「ちゃんこノート」も、多い子で7冊目か8冊目になりました。親方がもう少しの間、兄弟子たちを指導し、いずれは兄弟子たちが、弟弟子たちに、ちゃんこ作りを伝授します。
相撲部屋で、いろんなことを学んでください。
【西岩部屋公式ウェブサイト】