西岩部屋おかみさんブログ

大相撲西岩部屋の備忘録として利用しています。【公式twitter】https://twitter.com/nishiiwabeyaです。

ちゃんこ作り

2月23日
西岩部屋3年目の春、
まだまだ親方がちゃんこ場に立つこともございます。
写真は、親方と、この日のちゃんこ番の八女の里、若龍星、若鳥海です。
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4080.HEIC親方は、現役時代から『食』には真剣に拘ってまいりました。
『丈夫な体で長く力士でいたい』
全てはこの思いからです。

その根底にありましたのは、
育った部屋のちゃんこがとても美味しかったこと。
師匠、おかみさんが、自分たちのために拘って考えてくれていた。
準備は大変だったけど、、、。
笑いながら親方はそう振り返ります。


自身でも勉強していこうという切っ掛けを与えてくださったのは、アスリートの食生活についての著書も数多く出版されています京都の杏林予防医学研究所の山田豊文先生です。公私ともにお付き合いさせていただき、もう20年になります。
"本人と同様に奥様も勉強しなければ本気で食の大切さと向き合えません。奥様も必ず一緒に来てください。"
山田先生のもとを訪ねますときは、必ず二人で出掛けました。

トランス脂肪酸食品添加物を極力避けた食生活を送る。これだけでも随分疲れにくい体になります。

現役を引退し、部屋を持ち、弟子を育てるようになり、親方はまた学びを進めています。
ただ単に大きな体を作るのでなく、ゆっくりじっくり先ずは体の中身を綺麗にしてから基礎の体を作ります。
部屋のメニューは、『まごわやさしい』食生活を心掛けています。

ま...豆類
ご...ごま
わ...わかめなどの海藻
や...野菜
さ...魚
し...椎茸、きのこ類
い...芋
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4081.HEIC
お肉もしっかりいただきますが、その何倍も野菜を摂ります。
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4082.HEIC(若龍星の手...)
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4083.HEIC2月25日
CHWqQqEIh5.jpg
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4244.HEIC

2月26日
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4389.HEIC
_var_mobile_Media_DCIM_106APPLE_IMG_6762.HEIC

ご飯には玄米を混ぜています。
部屋の力士たちもすっかり玄米に慣れました。
そして、稽古後、筋力トレーニング後に力士たちが飲むプロテインは、親方が選びました無添加のものです。
プロテイン選びは、親方がかなり拘ったところです。


丈夫な体がなければ実力は出しきれません。
皆んなの体が丈夫に育っていく過程を見ていくことこそが、これからの喜びです。










さて、
親方は、「ちゃんこノート」を持った兄弟子たちに翌日のちゃんこの指導。
その頃私は、新弟子の子たちと、味の勉強です。
サラダを大部屋に運びます。
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4443.HEIC
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4444.HEIC

味見をし、何が入っているかを考え、答えていただきます。

_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4449.HEIC
「あ、胡麻油の香りがすごくしてます。お塩も入ってますか?」と若田中。
「この胡椒は、、、黒胡椒!」と若大根原。
みんな、鋭い感覚を持っています。

_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4451.HEIC
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4451.HEIC
「レタス」「ツナ」「韓国海苔」「鰹節」「白胡麻
胡麻油」「醤油」「塩」「黒胡椒」
口々に全員で言い当てました。
優秀です!
自分が何を食べているか、それを知ることはとても大事なことです。





2月29日

ボウルを大部屋に持っていき、「今日は何でしょう!」と質問します。
ボウルの中を覗き込み、全員が「ほうれん草の胡麻和え!」と答えました。
はい、不正解です!
よく見てください。そして、差し入れの量も頭に浮かべて考えてください。
この日は、『春菊と小松菜の胡麻和え』をお手伝いしていただきました。
_var_mobile_Media_DCIM_145APPLE_IMG_5072.JPGボウルには茹で絞った葉物野菜が入っています。
皆んなには、葉をほぐしながら、予めこちらで作った調味ダレを混ぜていって、量を調節し、丁度良い濃さの味に仕上げてもらいます。
aKz574khQA.jpg雪平鍋の中に作った調味ダレをスプーンですくい、混ぜていきます。
一人一人、まずは調味ダレのみを味見してもらいました。

若田中「なんか醤油の味しかしいひん」
若大根原「いや、いろんな味がして美味しいです」
若金子「自分も美味しいと思います」
私「、、、。
この調味ダレは、お醤油とかお砂糖とか、他にもお出汁とか、、、いろいろ混ぜて、最後に親方に味見をしてもらってオッケーが出たから、こっちに持ってきたんだけど、、、。そうかぁ、お醤油の味しかしないかぁ、、、。」


若田中「え!ちゃいます、ちゃいます!ああ、どうしよう。美味しいです。すごく美味しいと思います。」
_var_mobile_Media_DCIM_145APPLE_IMG_5074.JPG
若箭原「あー、もう遅いわ、今から言うても。もう遅いわ、それは。」


若田中(兵庫県出身)の慌てぶりと若箭原(大阪府出身)の淡々とした口調。その掛け合いが、関西人特有のトーンで、思わず笑ってしまいました。
uVdVAy3NJZ.jpg

kxu_dm7NKt.jpg

左から、
若箭原、若金子、若田中、若大根原です。
とにかく、美味しくできました。
野菜が苦手な子もいますが、みんなで一生懸命、楽しく作ったものです。
心していただきましょう。





3月6日
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4852.JPG兄弟子たちの笑顔に、癒されます。
若龍星と若松永。
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4839.JPG八女の里
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4846.JPG若藤岡
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4842.JPG若鳥海
_var_mobile_Media_DCIM_144APPLE_IMG_4845.JPG

いつも美味しいちゃんこをありがとう。


「ちゃんこノート」も、多い子で7冊目か8冊目になりました。親方がもう少しの間、兄弟子たちを指導し、いずれは兄弟子たちが、弟弟子たちに、ちゃんこ作りを伝授します。
相撲部屋で、いろんなことを学んでください。




【西岩部屋公式ウェブサイト】