3月4日
春の足音が聞こえてくるような、やわらかい風と日差しが暖かい朝。
朝稽古が終わり、お風呂で汗を流し、いつものように兄弟子たちは床山さんに髪を整えていただきます。
そして遂に、昨年の3月入門の4名も、本日午後、初めて丁髷を結っていただきました。
明日は日が良くない、今日にしよう、と親方が前日より床山さんに頼んでくれていました。
そろそろか、、、時計に目をやり、親方が和室に向かい奥の座布団に腰を下ろします。
程なくして、二階の大部屋から三階の自宅階へパタンパタンと階段を上がる草履の音たちが、聞こえてまいりました。
「失礼します。」
『一人ずつ入れ。』
「お疲れ様でございます。
お陰様で髷を結うことができました。」
若大根原
若箭原
若金子
若田中
おめでとうございます。
皆んな驚くほどに凛々しくなりました。
親方より、油銭にと御祝儀が手渡されます。
着物に着替えて上がってくること、
正座をして両手をついて挨拶をすること、
八女の里が大部屋で教えてくれたそうです。
外でも写真を撮りました。
撮影の時は、周囲を確認し、マスクを外させていただきました。
西岩部屋の前に黒船神社という小さな無人神社がございます。神聖な気持ちで、神様にお礼とご報告をいたします。
若大根原 瑞規
東京都練馬区出身 17歳
若金子 響
若田中 優霧
若箭原 祐太
昔も今もお相撲さんには丁髷がついています。
お相撲さんらしさ、伝統を大切に継いでまいりましょう。
西岩部屋で頑張っていこう、と強い決意で弟子入りした日のことを忘れずに。初めて髷を結った今日の日の弾む喜びも忘れずに。
たくさんの人に支えられて、今自分がここにいます。
関わる全ての方々に感謝の気持ちを持ち、立派な力士になってください。
最後に。
同期を大切にしてください。
"新弟子の頃こうだったよなぁ。"と、苦い思い出を、時が経てば経つほど大笑いしながら語り合えるのは、同期だけです。
あなたたちは部屋に3人も同期がいます。
入門してすぐに新型コロナウイルスの感染拡大による災難に見舞われましたが、同期がいたから、なんとか一年楽しくやってこれた。皆んなお互いにそう感じていると思います。
いくつになっても、同じ思い出を持ち続ける友でいてください。
入門から一年。
すっかりお相撲さんですね!
おめでとうございます。