2月1日
お陰様で、西岩部屋開設3周年を迎えました。
東京は曇天。厳しい冬の寒さが続いています。
雪が降りました先週の金曜日には、今春の大阪場所がなくなり春場所は東京開催との発表がありました。
待ち望むほど春遠し。今は耐え忍ぶしかありません。もう少し先が見えるところまで進んで行くしかない、と皆で前を向いて励んでまいります。
初場所後の休暇が明け、本日より稽古再開です。
皆の成長に合わせ、親方が少しずつ買い足しております『UESAKA』のバーベル。国内唯一の公認バーベルで、競技用の誤差0.000キログラムです。
オリンピックでも使用されましたことや日本刀と同じ鋼で作られていることでも知られており、若い頃から筋力トレーニングに力を入れていました親方は、自身が先代師匠にそうしていただきましたように、自身の愛弟子にも、高くても納得できる良い物を。そして、筋力トレーニングへの意欲を引き出すためにも、バーベルは『UESAKA』のものでと部屋創設時から拘り、何度も何度も工場に足を運び、作るところから見せていただき、目で見て購入しています。
本日より新しいバーベルも加わりました。
2月1日
朝稽古の様子です。
福岡県八女郡広川町出身
八女の里 晃 20歳
若松永 輝透 18歳
若藤岡 耕司 18歳
東京都練馬区出身
若大根原 瑞規 17歳
若金子 響 16歳
若田中 優霧 16歳
若箭原 祐太
皆、慣れた手付きで、手際良くバーベルを交換していました。
皆、親方の指導に聞き入ります。
黙想。
稽古終了です。
ひとたび部屋の外に出れば、道行く人が声を掛け合う、下町の温かさ。今はその光景もありません。
朝稽古の声だけが響いていました。
今できないことはたくさんありますが、今できることは「強くなること。」
西岩部屋で3年頑張ってきた八女の里、若松永、若藤岡。入門から丸一年経とうとしている若大根原、若金子、若田中、若箭原。
これから先もいろんなことがありますが、何年経っても、2月のこの時期、自分はどんな気持ちで入門を決めたのかを思い出してください。
最後は自分で決めたその大きな決断を、これからはなかなか会えなくなると分かりながらも、泣きながら、「頑張ってきなさい。」と優しく送り出してくれたお父さんやお母さん。「応援してるよ。」と自分のことのように一緒に喜んでくれる妹や弟、励ましてくれるお兄ちゃんお姉ちゃん、おじいちゃんおばあちゃん、お世話になった先生や親友。
悩みを聞き、いつも味方でいてくれて。
その存在があるから踏ん張れて、そして前に進ませてくれていること。
中学を卒業するまでしっかりと育ててくれた丈夫な体と強い心。
ここからは自分で生きてみなさいと、背中を押してくれた大切な人たちに、改めて感謝して、今日からまた頑張っていきましょう。
初心忘れるべからずです。
生きていればうまくいかない時期は必ずあります。それを耐えることや、乗り越える瞬間が成長です。成長は辛いことの後にやってきます。
兄弟子3名はそのことに気づき始めています。
青森のりんご農家に生まれた親方は、この重い雪に耐え、落ちるもんかと踏ん張っているたくさんのりんごを見て、相撲道の縮図のようだと、部屋ができてすぐ、真新しい稽古場の上がり座敷に飾りました。
まだまだ3年。
小さく未熟な部屋ですが、親方もまた、一から弟子を育てるという楽しさに汗を流し、日々生き生きとしています。
"体育会系の部活に所属していなくても、体の大きさに自信がなくても、相撲に興味があれば、ゆっくり時間をかけて自分が一から育てる。"
部屋創設前から抱いていたその思いは、今むしろ強くなっているように思います。
『強い力士である前に
立派な人間として成長してほしい。
愛され応援してもらえるように。』
西岩部屋の合い言葉です。
信念を持って、これからも頑張ります。
いつも有難うございます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
西岩部屋 公式ウェブサイト
浅草にある相撲部屋 西岩部屋のご紹介。両国国技館からは1.5キロ、浅草寺からは500メートルの所に位置し、浅草地区では唯一の相撲部屋です。
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