西岩部屋おかみさんブログ

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2021/06/21若藤岡と若田中と若箭原 『アジの三枚おろし』

先週、八女の里と透輝の里が習得いたしました鯵の三枚おろし。
今回は、若藤岡が挑戦です。

部屋近くのかっぱ橋道具街で購入しました小出刃包丁が丁度良く、活躍します。
今が旬の栄養満点の鯵を今日もたくさん捌きましょう。

先ずは刃先と刃元を使い分けて鱗を取り、硬いゼイゴという部分も尾の方から包丁を引きながら削ぎ落とします。

内臓を取り出し、

血合いを綺麗に洗い、下処理が完了です。
黙々と静かに一つ一つの動作を覚え、頭で確認しながら丁寧に進める若藤岡。
一回一回の作業の間に、綺麗にさっとまな板や包丁を拭く姿が印象的でした。

骨抜きも慎重に。


今回は若藤岡の習得のみを考えておりましたが、ここで予定を変更します。
お手伝いをする為に寄り添ってくれていました弟弟子の若田中と若箭原の目が、鯵を捌く兄弟子たちの手元の包丁をずっと真剣に追っていました。先回りをしてボウルを渡してくれたり、骨抜きのピンセットを手渡してくれたりと、工程はもう頭に入っているようです。
まだ16歳の2人には早いと思いましたが、声を掛けてみました。

「一つまな板が空いてるから、2人のうちどちらか捌いてみたい人!」

そう挙手を求めますと、すぐに力強く2人同時に手が挙がりました。
それならばと、2人とも挑戦です。



透輝の里が今回は教える側にまわります。


見ているのと、やってみるのとでは違っていて、とても難しかったです、と後にそう感想を述べてくれた若田中。
好奇心旺盛に取り組む姿は、苦戦しながらもとても楽しそうでした。





ちゃんこ番も一段落し、八女の里も参戦です。


慣れるのが早く、もう素早く綺麗に捌けるようになりました。



筋の良い若箭原。
お手伝いの際によく見ていました。





透輝の里が若田中に、八女の里が若箭原に、ゆっくり丁寧に教えていました。




相撲部屋はどうして「部屋」なのか。
この「部屋」という部分を大切にしたい。
それが、親方の考えです。
朝起きて夜眠るまで全てお相撲さんとしての成長の材料が詰まっています。
日々勉強、毎日成長し、立派なお相撲さんになってください。


何十年経っても、相撲部屋で魚の捌き方を覚えたこの日のことは、きっととても良い思い出になることでしょう。