残暑お見舞い申し上げます。
西岩部屋は、入門して最初の四股名には、皆、名字に「若」の一文字が付きます。
...先々代、先代と脈々と受け継がれてまいりました色濃い血、相撲への思いを、自身の代でも、誇りを持って大切に守り続けていきたい。それが親方の考えです。
時代は変わりましても、大事なことは何も変わりません。
事あるごとに、親方が繰り返し観る映像があります。映像の開始から37分、先々代が相撲部屋とは何かを説かれます。
『相撲部屋は修行の場。
人間をつくって、世に送り出す。
それが相撲の部屋の宿命。』
(映像「大相撲特集 栃若」 参照)
原点、答えは、全てここに解かれています。
朝とはいえ真夏の暑さでしたが、お墓参りをいたしますと清々しい気持ちになります。
親方から順に、一人一人静かに手を合わせ、また真っ直ぐ部屋に帰ってまいりました。
私は足を止め、もう少し、あと30秒、、、お豆腐屋さんとお話ししようと思いました。
そういった言い伝えをどこかで信じているからです。
相撲を通して立派な人間になりなさい。
厳しくも優しいお言葉を、西岩部屋のお相撲さんたちに掛けてくださっているような、そんな気持ちになりました。
一生懸命頑張っていましたら、きっと御加護がありましょう。
相撲界の偉大なる曽祖父のお墓がこれ程までに近いことを知りましたのは、西岩部屋建設時、もう完成間近のことでした。
また、親方の故郷、青森県弘前市の古川家のお墓の向かいには、花田家のお墓があり、お墓同士向き合うかたちで立っています。こんな偶然は滅多にないと、親方の現役時代には幾度と新聞にも取り上げていただきました。
もうすぐ義父の命日です。
新型コロナウイルスの感染拡大がなければ、今年の夏は、部屋の旅行も兼ねて青森に帰省するという予定も立てておりました。断念せざるを得ない状況となりましたが、今はしっかりと部屋で精進し、9月場所に備えます。