6月9日
天気予報、
日本列島が晴れマークのオレンジで埋め尽くされています。今年最高の暑さでカラッとした一日とのこと。
皆んなで手分けして、屋上で座布団を天日干しすることにいたしました。
ジャンケンで役割を決めます。
日が高い時間に十分に干し、太陽の温もりを含んだ座布団。
続いて埃を落とします。叩かず撫でるように埃を払うほうが良いとされていますが、、、叩きました。
八女の里が粘着テープで、最後にしっかり汚れを取り、完了です。
上がり座敷用の座布団がふかふかになりました。
現在は、朝稽古見学を一時停止中ですが、また以前のように、多くのお客様にお越しいただけますように。
力士たちも楽しみにしております。一日も早く、安全安心な日常に戻りますことを祈るばかりです。
この日のちゃんこ番は、若龍星、若金子、若藤岡の3名です。皆んなが座布団を綺麗にしてくれている間に、せっせとちゃんこ作りです。
また、梅雨入り目前ということで、親方が皆んなを集め、衛生面の見直しもいたしました。
強い薬ですので危険もありますが、今一度使用法を皆んなで確認した上で、年上の5名の兄弟子でハイター当番を作り、一日の最後にはちゃんこ場の布巾をつけ置きします。
魚や生野菜、生ものに十分に気をつけ、食中毒防止につとめます。
6月8日
夕方の掃除時間。
脱衣場にいましたのは、新弟子の若大根原と、奥は若箭原です。
丁寧に機敏にモップをかける若大根原。
謙虚な姿勢がいつも表情、所作、言葉遣い、すべてに表れています。服を着ている時は細身に見えますが、初めて稽古場でまわし姿の若大根原の姿を見た時の衝撃は忘れられません。均等に鍛えられた筋肉質な体は、親方も唸るほどです。
若箭原は使い捨ての薄い雑巾で、トイレのラバーカップまで躊躇なく綺麗に拭いてくれていました。
自分がトイレを詰まらせてしまって使用したこともあるのかどうかを訊きますと「僕はないです」と言います。
自分が汚していないものでも掃除をするのは当たり前のことなのですが、若箭原は3月に15歳になったばかり。とても感心いたしました。何でも嫌な顔をせず、朗らかに、かつ一生懸命に頑張っています。実家での生活とは一変したと思いますが、相撲部屋はこういうものなのか、と流れに身を任せるように、相撲部屋の生活にうまく溶け込んでいます。
八女の里
黙々と畳の目に沿い、箒をかけます。とても丁寧です。半歩ずつ足を進め、シャッシャッ。また半歩進め、シャッシャッ。ゆっくりと一定のリズムが心地好い音を立てます。
私が若金子と話していますと、頭の後ろで聴いていた心地好いリズムが止まりました。
振り返りますと真後ろに八女の里が。
「ちょっとすみません、そこも掃きたいのです」と言いづらく、無言で困っている様子で少しはに噛んでいました。こちらが跳び避けると、またはに噛み、会釈をしてくれて、シャッシャッと丁寧に掃き始めます。八女の里の謙虚さと誠実さは入門時から全く変わりません。どれだけ番付が上がっても、傲慢になることはないだろうと信用できる兄弟子です。
若金子
丸テーブルをそっと転がし、移動させ、隅々までフローリングを拭き掃除します。以前はフローリングワイパーを使用していましたが、今はやめています。
足腰や腕、筋肉を鍛えるため。何より掃除への意識を変えるためです。
頑張っています。
相撲とは何か。
番付を上げることだけが相撲ではないと親方は言います。相撲部屋は人間形成の場です。
15歳は柔軟です。大きな期待を込めて若金子を指導しています。日々の変化に驚く毎日です。
親方の言葉を一番に信じ、規則を守り、我慢を覚え、成長して欲しいと強く願っています。
雑巾が真っ黒になりました。
顔にも背中にも大粒の汗が弾いています。
お風呂場に居ましたのは、若松永です。
汗だくです。大掃除でもない普段の掃除で、ここまでの汗が出てしまうそうです。浴槽はスポンジで、そして、引き戸をひょいと持ち上げて外し、立て掛け、腰を屈めて今度は雑巾で隅々まで拭き掃除してくれていました。
外回りの掃除担当の若鳥海が稽古場に入ってきました。
左から、若藤岡、若田中、若鳥海、若龍星。
西岩部屋では朝7時、夕方16時と1日2回掃除時間を設けておりますが、終了時間は設定していません。
この日の夕方掃除は16時から始まり16時50分に終わりました。
掃除の後は、全員念入りに薬用石鹸で手洗いです。
地味な作業や面倒なこと、相撲部屋の生活全てに、お相撲さんの要素が詰まっています。
足腰、精神を鍛えて、何でもできる中身の詰まったお相撲さんになってください。
これから梅雨を迎えますが、日々の歩み、速度を落とさず、頑張っていきましょう!