西岩部屋おかみさんブログ

大相撲西岩部屋の備忘録として利用しています。【公式twitter】https://twitter.com/nishiiwabeyaです。

あと一番

1月21日 夜8時半
初場所12日目、夜の自主トレ風景です。
親方も毎晩見守ります。
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令和3年大相撲初場所も12日目を終え、西岩部屋の力士たちの取組はあと一番となりました。
今場所は開催していただけただけでも感謝。
日々稽古してきた成果を本場所の土俵で発揮できますことは、コロナの終息がまだ見えないこのご時世、もう当たり前のことではなくなりました。
だからこそ、開催を喜び、一番一番大切に頑張ろう、と一同意気込んでまいりました。

しかし場所前、ニュースを観ますと、大相撲開催を喜んでくださる声は薄く、心配、疑問を抱く声が多くある事実を知りました。

コロナは未曾有の事態です。
何が正解かも分からず手探りで前に進む毎日の中で、皆が見えないウイルスと闘い、気を張っています。
お店を開けられない方もいます。
修学旅行、卒業式、成人式、、、人生において一度きりの大切な行事が中止となり落胆した方も大勢います。
何より医療従事者の方々は日々疲弊する中、使命で持ちこたえ、一つ一つの命を救ってくださっています。

いろんなお声があるのは当然のこと。
そして皆んながコロナにうんざりしています。


どうすればよいものか。


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令和三年度西岩部屋後援会のお知らせの返信用FAX用紙の切り抜きです。狭い余白にメッセージを書いてくださっている方がいらっしゃいました。
コピーし切り抜き纏めました。

一部ご紹介させていたします。
「大変な時期が続きますが、皆様お体に気をつけてがんばってください。」
「勝ち負けにかかわりなく、自分で納得のできる相撲を土俵上で発揮できれば、観ていても嬉しいです。」
「稽古見学ができず淋しい限りです。引き続き応援します!」
「場所が開催されることを祈る毎日です。」
「若田中の神がかりなファッションセンスにおどろきほほえましく思って応援しています!」
等々です。

国技館に出発する際、いつも目に付くよう、大部屋の玄関のドアの内側に貼りました。
生きた応援の声を力士たちに。
温かく見守ってくださる方々もちゃんといるから、ガンバレ!!という気持ちです。

頑張っている姿、戦っている姿は感動します。
初場所が始まり、"大相撲って観ればやっぱり面白い。" そう思っていただけますように。

西岩部屋のお相撲さんたちは午前中からお昼にかけて相撲をとる子ばかりですが、若いお相撲さんたちが熱戦で朝から土俵を十分に温め、幕内の関取の方々に繋いでいく。それもまた大相撲の醍醐味です。

大相撲の灯火を消さないように。
数年後、もしかしたら、"コロナの時代を支えたお相撲さんたち" と振り返ってスポットライトを浴びる未来が待っているかも知れません。
西岩部屋の皆んなにも、力士としての使命感を持って千秋楽まで土俵を務めてほしいと願っています。



場所が始まり、親方から「ちょっと松永の手、見てやってほしい」と言われ、怪我をしたのかなと思い、見せてもらうと、、、
霜焼けのようなあかぎれのような。
聞くと、何人ものお相撲さん手の甲や指がカサカサになっていました。パカっと切れて血が出ている子もいます。アルコール消毒による手荒れです。
一日に何度も何度も、感染予防のために消毒をしているのでしょう。


手が荒れている子たちは寝る前にはクリームを塗ることになりました。(冬は足の踵のひび割れもひどくなりますし、踵クリームも。)
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西岩部屋のすぐ近くにあります黒船神社です。
娘は大相撲中継を観て「パパ、座ってる。何してるの?」と笑ったり、「たかけーしょーぜき、がんばれー。この次、やはらくん出てくるかな」と言ったり、面白い年頃です。



あと一番に勝ち越しをかける若藤岡、若金子、若大根原。三段目で久々の勝ち越しを決め部屋を引っ張る八女の里。負け越しても夜のトレーニングを今場所欠かさず続けている若松永。体重が100キロを超えどんどん成長している若田中。新弟子4名の中で唯一着物も新調し「心」の面でとても成長を感じる若箭原。
7名それぞれ、残り一番全力を尽くします。