入門からちょうど一年です。
「お陰様で」と神様にお礼とご報告を致します。
この一年、全てが「お陰様」です。
若鳥海二年目の春の喜びです。
まだ入門から一年ですが、とても地頭が良く、先読みもでき、機転も利きます。
頑張る事を続けて、もっともっといろんな方々と関われば、今の何十倍も力を発揮していける子だと思います。
部屋の仕事も何をやっても人より早く正確にできる。
そんなあなたにだからこそ、一年経過した今、苦言を呈することもここ最近増えましたね。
できているのにどうして注意されるのだろうと悔しい思いもしていると思います。
一年経ちました。
もうお客さん扱いではなく、家族同様に厳しくしてもよいだろう。親方も私もそう思っています。
例えば、部屋の仲間が何かを苦戦しながらやりかけている。そういう時は「教えて」「手伝って」と言われる前から手を貸さず、もう少し待ってあげる。
マラソンの伴走の気持ちで歩幅を合わせてあげる。
若鳥海には、そういったステップアップを求めていこうと思っています。
そして、土俵では思う存分、自分のペースで飛び抜けるほどの存在感を発揮してください。
忘れてはいけないは、お相撲さんは一人では相撲をとれないということ。それは対戦のことだけではなく、日常においてもです。
今回髷を結ってくださった阿武松部屋の床貴さんは、あなたをよりお相撲さんらしくしてくださいました。
この日のことを、一生の想い出として相撲人生に刻んでください。
長野の御家族、応援してくださる方々、勿論師匠や兄弟子、関わる全ての皆様のお陰で今日があります。
あなたが立派に土俵に立てるよう、支えてくださっている周囲の人たちに感謝の気持ち、優しい気持ちを持ち続けてください。
それが、表舞台に立ち、いつも周りを幸せにするお相撲さんの務めです。
可愛い息子がまた一人、髷を結えるようになり、親方の顔もほころびます。
これからも一緒に頑張りましょう。