新年明けましておめでとうございます。
朝一番、正装し、親方に新年の挨拶です。
一人ずつ入室し、挨拶が終わりますと退室し、次の力士が入室いたします。
正座をし、畳に手をつき、全員立派に挨拶できました。
話が前後いたしますが、時を大晦日に戻します。
夜9時半が西岩部屋の消灯時間なのですが、今夜は少し夜更かしです。皆んなで親方特製の年越し蕎麦をいただきました。
お葱は、若龍星の地元の深谷葱です。
親方が、珍しくテレビをつけます。
「『浅草キッド』の浅草は、ここのことですよ。
"煮込みしかないくじら屋で..."という歌詞はまだ今もある『捕鯨船』というお店のことです。
みんながしょっちゅう買い物に行くドン・キホーテの近くですよ。」
みんな不思議そうに、興味深く耳を傾けてくれました。
この歌の二番には、こんな歌詞もあります。
"いつかうれると信じてた、
客が二人の演芸場で"
西岩部屋の力士たちも、そして行司の公輝も、本場所みんなまだ早い時間、朝8時半から午前中の間に土俵を務めます。お客様もまだまばらな頃です。
いつか満員御礼の国技館で相撲をとりたい。
そんな夢を、皆が抱いていることでしょう。
明けて、元日。
東京は風も止み、穏やかな朝を迎えました。
食材は、長野県産栗きんとん、大きな蓮根に、ハムに蒲鉾と、頂きものをふんだんに使わせていただきました。
ご支援くださいます皆様に感謝申し上げます。
お陰様でお正月の食卓が華やかになりました。
力士たちは、ちゃんこ場ですき焼きを作ってくれました。
お正月のお箸袋。
家長が家族の名前を書き入れます。
西岩部屋では親方が一人一人の名を入れます。
全員未成年ですので、お屠蘇はアルコールを飛ばしたみりんを下地に作っています。
年少者から年長者へ、
皆んなの後に、親方がいただきます。
一人ずつ色紙に抱負を書く際、一人の力士が「三段目」と書くところを「三目」と書き損じ、「＜」を足して「段」の文字を入れて、はにかんだ笑顔で親方に提出する姿を見て皆んなで大笑い。
これが、西岩部屋皆んなの声を出しての初笑いだったかも知れません。和ませてくれてありがとう。元旦早々、皆んな一緒に楽しく笑えてよかったです。
初場所は、悲願の勝ち越しを決め、目標達成することを祈っています。
若龍星、八女の里、若松永、若藤岡、若鳥海、木村公輝、計6名、皆が健やかな一年を過ごせますように。
末筆ながら、令和二年も皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
