7月28日
親方、若野口は名古屋からバスに乗り込み巡業へ、
時を同じくして相撲教習生、若中谷、若藤岡、若松永、若小菅、若小山は、新幹線に乗り、浅草の西岩部屋を目指します。
頑張った力士たちを迎えるため、準備を整えます。
1階稽古場
ひっそりとした土俵には一本の草が生えていました。
トトロが来てくれたのかな?と娘に話しながら換気を。
西岩部屋の土俵は、今からちょうど3ヶ月前、土俵開きが行われました。
親方は、自身にとりましていつまでも特別に想う弟弟子たちが来てくださいましたことに、「この上ない最高の土俵開きになった、感無量だ」といつも申しております。
水を撒いていなくてもこうして草が生えるのですから、土俵には神秘的ななにかが宿っているのかも知れません。
2階大部屋、ちゃんこ場
力士たちの生活の場であります大部屋です。
窓を開け、もう一度、畳を拭き、ちゃんこ場やお風呂のマットもカラッと天日干しです。
場所ごとにレンタルをお願いしております布団も届き、準備万端です。
親方より、部屋の運営費、みんなの保険証や新幹線の切符の入った鞄を、若中谷が預かり、持って帰ってきてくれるとのこと。
名古屋から浅草までの道中、みんなを纏めるのも若中谷です。
重要な役割です。
インターホンが鳴り「若中谷です。ただ今名古屋から戻ってまいりました!」
その声は、名古屋に行く前と変わっていました。
声が明らかに大きくなりました。
名古屋で初めてちゃんこ番の班長も務め、とても成長した事を親方から聞いておりました。その表れかも知れません。
到着し、まずは一番大切な場所、土俵の掃除です。
名古屋にいる親方から細かい指示が出ます。
ブルーシートを広げ、トラックから流れ作業で荷物を降ろします。
とその時です。雨がバチ、バチバチバチ、、、と降ってまいりました。
室内に弟弟子を、自分はトラックから一番近い場所に構え、早くやってしまおうと号令を出す若中谷。
そこは一番濡れる場所ですよ、大丈夫?と声を掛けに行きますと、「名古屋暑かったんで、久々の雨は気持ちいいよな」と若小山に笑い掛け、そのまま手を止めず作業を続けます。
親方がいなくてもテキパキと動き、荷物運びはすぐに終わりました。
名古屋から送られてきた食材をどんどん冷凍庫へ入れていきます。
名古屋で、何が何個、何肉が何グラムあるというのを全部ノートに書いてから送りなさいと親方から言われたそうで、みんなが食材と量を把握していました。
今日は帰ってきて早々、よく頑張りました。
お風呂で汗を流し、しばしお昼寝を、、、
親方たちは居ないですが、西岩部屋の活気を絶やさず、結束して頑張ってまいりましょう。