3月10日 初日前日
触れ太鼓を楽しみに、稽古見学のお客様に加え、ご近所の皆様、宿舎関係の皆様も朝早い時間から稽古場の前に集まってまいりました。
私も、親方に大事な儀式だから見ておくようにと言われ、お客様たちとその時を待ちました。
【触れ太鼓】とは
「物事を人々に広く知らせるために打つ太鼓。特に相撲で、初日の前日に、呼び出しが太鼓をたたきながら興行が始まることを町中に触れ回ること。また、その太鼓。」
(デジタル大辞泉より転載)
口上は決まっています。
中入り後の取組を順に呼び上げ、
最後に、『ご油断では〜詰りますぞぇ~』とあります。
田子ノ浦部屋の光昭さんの太鼓が稽古場に響き渡り、他では体験できない神聖な空間に、皆、息を呑みました。
『ご油断では〜詰まりますぞぇ〜』
「昔は席が決まっていませんでしたので、相撲を観たい人は早く行った人から前の席に座りました。
油断していては席が埋まってしまいますよという意味です。」
この日、稽古見学に来られたお客様からそれぞれにお礼のメッセージを頂きましたが、全員のお客様が、"太鼓もきけて貴重な体験をさせていただき感激いたしました"といったご感想でした。
触れ太鼓をきき、
いよいよ始まる!とお客様は心を弾ませ、
力士たちは心の準備を整えるのだと思います。
呼び出しの皆様にまた相撲の素晴らしい魅力を勉強させていただきました。
ありがとうございました。