西岩部屋おかみさんブログ

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2021/03/14 ホワイトデー

3月14日 
時計の針が消灯時刻の9時半を指しました。
この日のちゃんこ番班長の若田中が、「今日も異常ありません」と、報告書、ちゃんこ銭、レシート等を持って、一日の最後の報告に上がってくる時間です。

チャイムが鳴り、扉が開きますと、そこには正装した皆んなの姿が。
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八女の里が「おかみさん、今日はホワイトデーなので、皆んなからです。」と、白い箱を手渡してくれました。
中身はとても可愛い桜色のハンドタオルで、娘も、「かわいい、かわいい」と喜んでいました。

不要不急の外出ができない中で、いつの間に用意してくれたのだろう。
そしてそれ以上の疑問。
"西岩部屋のお相撲さんたちが、ホワイトデーを知っているなんて"
今年一番の驚きでした!
部屋は4年目ですが、初めてのホワイトデーに感激も一入でした。

代表して八女の里から受け取りましたが、朴訥とした人柄の八女の里が「ホワイトデー」という言葉を発しましたことはこれはもう想像できなかったことで、、、。

同時に、20年前を思い出しました。

当時、まだお付き合いの段階だった25歳の若の里は、「ホワイトデー」の存在を知りませんでした。「青森にはそんなもんない」と、故郷を巻き込み、真剣に驚いていました。
西岩部屋のお相撲さんたちもそのような感じかなと思っていましたが、気づかぬ間にこんな紳士な心遣いもできるようになって。
優しい子たちです。



そして今日は、親方の昔の携帯電話が出てきました為、その中に収められていました現役時代の個人トレーニングの映像を、パソコンからテレビ画面に繋ぎ、皆んなで観ました。
親方自身も何年かぶりに観る映像でしょうし、当時の夢を追う孤独感を懐かしんでいました。お相撲さんたちは初めて観ます。
部屋の離れにあります設備の整いましたトレーニングルーム。あらゆる器具を使い、一人で黙々と汗を流すその体は、腕や肩、首の後ろも盛り上がり、筋肉隆々です。
何かを捨てなければ何かは手に入りません。出逢った頃の若の里は、流行りの芸能人の名前も、人気ドラマも、何も知りませんでした。
一日のほぼ全ての時間を相撲に捧げていました。

まだ若い西岩部屋の力士たちがこの映像を観て、どう心に響くか。親方は今響かなくてもいい、そのタイミングは人それぞれ違うと思う、といいます。
それでも、何人かの目は確実にバッと輝いていました。

今日は、いろんなことがありました心温まる一日でした。
今場所も頑張りましょう。