西岩部屋おかみさんブログ

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2022/10/04 相撲勉強会

10月4日
この日は、親方が編集いたしました現在の幕内のお相撲さんのビデオを観て勉強会です。

先ずは、若清と里田中がお茶を出します。

広さがないため「前から失礼致します」と略式を用いつつ、親方、兄弟子の順にお茶とお茶菓子を出していきます。
部屋の中は練習の場ですから失敗を恐れずに。誰も笑う人はいません。兄弟子たちも皆んなやってきた事で、皆んな失敗も経験しています。
習うより慣れよ。
何でも実際やってみましょう。

湯呑みと茶托は別々にし、お盆で運びます。
下座に近いところで茶托に湯呑みを乗せて、両手でお茶を出します。
お茶は右側、菓子皿は左側へ。菓子皿の木目は人の体と平行に。お茶菓子のカステラには「黒文字」を添えて。
覚えることが多く、なんでこんなことまで、、、これは力士として必要なこと?どんな食べ方でもいいじゃないか、と思うこともあると思います。


本番は突然やってきます。
先日、部屋に急なお客様がいらっしゃいました。
若清、里田中ともに、慌てることなく大部屋でお給仕が出来ていました。



兄の若田中にお茶を出す里田中。



勉強会が始まりました。

親方が手元のパソコンを操作します。
腕の使い方や体の向き、動きの一つ一つを細かく区切りながら再生します。
親方が「ここ!高安のこの動き!」
何人もの関取の技を、停止ボタンを押して事細かに解説します。


お相撲さんたちは、親方の言葉に真剣に何度も大きく頷いていました。


夜遅くまで夢中になって観てしまいましたが、たまにはこういう時間も大切であることを、親方だけでなく、皆も感じているような表情でした。

何もないところからの一からの部屋で、八女の里以外は皆十代ですが、
ちゃんこも上手に作れるようになりました。
地方場所に行く準備や段取りもお相撲さんたちだけで出来るようになりました。
皆んな部屋の規則を守り、きちんと生活しています。
やっと部屋が部屋らしくなってまいりました。
ここからギアを上げていきます。