西岩部屋おかみさんブログ

大相撲西岩部屋の備忘録として利用しています。【公式twitter】https://twitter.com/nishiiwabeyaです。

最近の自主トレ風景


5月21日 土曜日





皆が安全に自主トレを行えているか、
前向きな気持ちで良い顔をして頑張っているか、
親方も時間の許す限り、稽古場にまいります。





5月28日 土曜日



6月5日 日曜日






6月6日 月曜日



買い出しから帰ってきた若大根原と遭遇。
若大根原だけではなく、皆、買い出し当番の日は、なかなか夜の自主トレの時間が取れません。


6月7日 火曜日
お!
ここから!
頑張れ!



6月15日










自主トレに励む一人一人の言葉に、意志の強さを感じます。


「足を怪我して今は下半身を鍛えることができないので、今の期間に上半身を鍛え上げたいです。」


「朝稽古が休みの日でも、稽古場を使ってもよろしいですか。稽古場は無料だから有難いです!」


「自分に向けられた言葉ではないのですが、朝稽古の時に親方が、"誰よりもたくさん汗を掻くこと。それなら一番になれるだろ。"と〇〇さんに声を掛けていました。その言葉を聞いて、それなら自分もできるかも知れない。
やってみようと思いました。」


(自主トレ続けてる理由聞いてもいいですか?)
「やると決めているので。」



親方もまた、
『たたき上げ』の力士を育てあげると決めています。
親方は、3年で幕下、5年で新十両ですが、部屋ができる前、親方が私にこう言いました。

『焦らずまずは10年』。

親方は自らが通ってきた道、そして自分の周りにいた仲間の相撲への向き合い方を見てきています。
その上で、方向、信念を変える事なく、自分のやり方を信じてじっくりと指導しています。
私にも、「いろんな子がいる」という事を伝える意味での言葉であったことと思います。


やる気がある子は、たとえ怪我をしていても、それは休んでいる期間なだけで、後退しているわけではありません。根っこはどんどん伸びています。

やる気にムラがある子もいます。
サボっている訳ではなく、ただやる気が起きない日があるというだけで。どこの家庭にでもある話だなと、そういう子に対しては正直だしすごく人間味を感じます。
一方で、もし夢が持てない世界だと思わせてしまっているのなら、こちらの責任だと深く反省です。

家庭でも、5歳の娘に、「はい、やる気を出しなさい。」と言っても、そんな言い方ではなんでも余計に嫌がります。
いいな、楽しそうだな!と思えば、自ら努力を選びます。

娘曰く、幼稚園の放課後教室のサッカーの先生がとても楽しそうに上手にサッカーをしてるそうです。
「私も上手くなりたい。先生に聞いたら女の子でも1番になれるって言ってた。どうしても幼稚園全員の中で1番を獲りたいから、サッカーをもっと長い時間習いたい。」と自分からお父さん(親方)にお願いしている姿を見た時、子どもなのに凄いことを言うな、我が子なのに私には似ていない、、、とびっくりしました。
結果、今、娘は、幼稚園でサッカーを1時間延長して習っています。
「いくら何でも1番獲るのは無理。」と自分を諦めてしまう前の「1番になってみたい。」というシンプルな気持ちが、子どもにはきっと必ずあります。
10歳になっても、15歳になっても、20歳になっても、まだまだ持ち続けて欲しいと願っています。
勿論、お相撲さんたちにはもっと強くそう思います。
まずは大人たちが、頑張った先にある楽しい姿を見せたいなと思いました。
やる気は自発的なものですので、この部屋で、"強くなってみたいな"、"よし、やるか!" と思ってもらえますように。

何をもって「一番」かはそれぞれの価値観ですが、日本一の部屋をつくることが西岩部屋の目標です。まだまだ親方も私も修行、修行です!!


というわけで、今日6月16日の夜は、パーっと外食してそのあとは皆んなで蛍を見に行きます☆
とりあえず気分転換して、また名古屋場所に向けて頑張りましょう!